ダウン症のある
フランスのくらし 日本のくらしVivre avec la trisomie 21 en France et au Japon

2チャレンジを楽しんでいます!

障がいのある人のための事業所のほか、公的な施設や病院、一般企業などに就職する人も少しずつ増えてきています。
最初は全てがチャレンジかもしれませんが、それぞれの課題を乗り越え活躍しています。

カフェで働く風景

Vincentさんは、ホテルのレストランでウェイターとして6年間働いています。お客様にとって心地よい空間をつくるため、美味しい料理を楽しんでもらうため、常にフロアの様子に目を配りながら丁寧にサーブしています。就職する前にはレストランの専門学校に通い、努力を重ねてきました。今では、見習い中のハンディキャップのある同僚の指導も担当しています。父親との二人三脚でチャレンジを乗り越えてきた物語は、ドキュメンタリー映画(Vincent et moi)として昨年公開されました。

Françoisさんは、4回のインターンシップと1年間の実習期間を経て、ジェローム・レジューヌ財団と無期限雇用契約を結びました。勤務は8時30分から15時まで。75人の従業員を支える職場環境チームに所属し、郵便物の処理、寄付金の受付のほか、備品管理、来客対応など多岐に渡る業務を担当しています。Françoisさんの働く財団は、ダウン症の発現に21番染色体が関与していることを発見したジェローム・レジューヌ教授の業績を記念して1995年に設立されました。遺伝子による知的障がいの研究、専門的な医療相談を通じたサポート、生活全般の支援といった3つのミッションに取り組む職場です。ダウン症のある人やその家族のために、誇りをもって働いています。

仕事風景
通勤風景

Jazzの流れるバーカウンターがあるなど、新しいタイプの高齢者施設ラポール三ツ沢。理也さんはここで清掃を担当しています。利用者の皆さんに気持ちよく過ごしていただくために、清掃はとても大切な仕事です。
勤務時間は10時から17時、朝は8時35分に家を出て、電車を乗り継いで向かいます。通勤時間が長く大変ですが、仕事へと気持ちを切り替えるための大切な時間なのかもしれません。

仕事風景

平日の仕事とは別に、毎週日曜日の午後、直子さんはアルバイトに出かけます。リトミック教室で、先生の補助として子どもたちの活動を支えるのが彼女の役割です。
「言うことをきかない子もいるから大変!」と笑顔で話す直子さん。子どもたちの様子に目を配り、指示がわからず戸惑っている子がいれば、そっと近づいて目線を合わせて話しかけます。子どもたちにとっては頼れるお姉さんとして、先生やスタッフからは信頼できる仲間として、大切な存在のようです。