家族との生活や施設への入所のほか、
支援を受けながらの一人暮らしやカップルでの生活、
グループホームでの生活を選択する人も増えてきています。
くらしの形が多様化してきているのは、フランスも日本も同じです。グループホームなどで早くから家族と離れて生活することを選ぶ人もいれば、家族とくらすことを選んでいる人もいます。
グループホームを選択した人は、平日は就労先に、休日は外出や趣味などを通して地域生活を楽しんでいます。また、自宅で生活を続けている人の多くは、洗濯や掃除、買い物、料理などの家事を担当したり、高齢の両親の介護をしたりするなど、家族の一員として自立した生活を送っています。
フランスのPrepare Toitは、ダウン症など知的障がいのある人たちのために作られたグループホームです。単なる住居ではなく、仕事や余暇などくらしの全てにおいて自立をサポートする機能を持っています。個々の部屋に加え、キッチン、食堂、リビング・ルームなど共同スペースを備えているのが特徴的です。家族から離れ、独立した生活を送るための支援は、ご本人だけでなく、その家族のくらしをも支えているのです。
パリの学校に通うThéodoreさんは、家族と一緒にくらしています。5つ年上の兄Félixさんとはもちろん、休日を海沿いの別荘で共に過ごす祖父母とも、とても良い関係を築いています。水泳と合気道が大好きで、合気道はオレンジ帯の腕前です!
カフェで働く隼吾さんのもう一つの顔は、劇団所属の俳優です。お芝居やダンス、時にはお笑いにも挑戦しています。そんな隼吾さんの一番の理解者は一つ違いの弟、竜太さん。わんぱくだった幼い頃も、難しい思春期の年頃も、いつも一緒 に成長してきました。成人した今でも、顔を合わせればおしゃべりを楽しむ仲良し兄弟。もちろん喧嘩をすることもありますが、二人にしか分からない思いと絆で結ばれているようです。