ダウン症のあるくらし

ダウン症って何

私たちの体の細胞の一つひとつには、22対の常染色体と1対の性染色体、合計23対46本の染色体が備わっています。このうち、21番目の常染色体が2本ではなく3本ある状態から引き起こされる症状の総称を「ダウン症候群(以下 ダウン症)」と呼びます。「ダウン」は、この状態を発見した医師の名前です。ダウン症のうち、標準的な型を21トリソミー、3本目の染色体が別の染色体にくっついているものを転座型、21番目の染色体が2本のものと3本のものが入り混じっているものをモザイク型といいます。

どうして染色体が3本になるのか、その理由やメカニズムはよく分かっていません。出生率は国や民族などによって違いはなく、だいたい1000人に1人の割合だと言われています。また、男女の比率に差異はありません。

ダウン症があることで多くのチャレンジに直面するのは確かですが、社会の変化、進歩とともに、より豊かな人生を歩めるようになってきています。また、コミュニケーションの力に長け、周囲の人とうまく付き合っていける人が多いのも事実です。ダウン症のある人たちは、家族、社会の一員として、意義深い人生を送っているのです。